岩倉きぼうクリニック

酒さ・赤ら顔

院長から酒さ(しゅさ)・赤ら顔でお悩みの方へ

当院には酒さ(しゅさ)の患者様が年間200人以上(実患者数)来院されています。
酒さ・赤ら顔は皮膚科専門医でも診断・治療が難しい病気です。
湿疹としてステロイドの塗り薬の治療をされていて、症状が逆に悪化している方も、多くいらっしゃいます。
もう治らないと、悩んでいる方に是非一度当院の診察を受けにきてほしいです。

酒さとアトピー性皮膚炎の鑑別の重要性

酒さ(赤ら顔)は、診断が非常に難しい皮膚疾患の一つです。一見すると酒さに見える症状でも、実は「アトピー性皮膚炎の悪化」や「湿疹」であるケースも少なくありません。これらは治療法が大きく異なるため、慎重な見極めが必要です。

【診断が難しい症例の一例】 

こちらの患者様は、顔全体が赤くはれあがり、「酒さか不安」とのことで受診されました。
酒さの可能性も考えられましたが、当院にて詳細な問診と皮膚の状態を観察した結果、アトピー性皮膚炎の悪化による症状と診断しました。
しかし、患者様は“酒さにステロイドをぬると悪化する”という恐怖心感を抱いていらっしゃいました。
そのため、左半分のみアトピー性皮膚炎の治療を行いました。

写真は治療開始1週間後の経過です。適切な診断に基づき治療を行うことで、左半分のみ症状が改善に向かいました。

私自身、皮膚科専門医として多くの症例を診てきましたが、この「酒さか、湿疹か」の判断には常に慎重を期しています。
「なかなか赤みが引かない」「酒さと言われたが治療効果が出ない」とお悩みの方は、一度当院までご相談ください。丁寧な診察のもと、最適な治療をご提案いたします。

酒さ(しゅさ)ってなに?

酒さ・赤ら顔について皆さんはしっていますか?
「最近、顔の赤みが気になる…化粧水をぬるとひりひり。皮膚科では湿疹と言われるがよくならない」 そんな風に思っていませんか? 実は、それ、”酒さ”という皮膚の病気かもしれません。女性に多く見られる病気です。単に赤みがあるだけの方から、かゆみやひりひり感を伴っている方、ニキビのようなブツブツや血管の浮き出し、更には鼻の変形まで引き起こすことがあります。

酒さ・赤ら顔

頬や鼻、額、顎などに症状が出やすく、特に鼻が赤くなる場合は、お酒の飲み過ぎと勘違いされることもあります。診察して初めて「お酒はほとんど飲まないんです」と、患者さんに申し訳なさそうに打ち明けられることも少なくありません。しかし実際には、アルコールの摂取量と症状は関係ないことが多いです。
診断がむずかしく、顔の湿疹として治療されていて症状が悪化している方も多いです。

こんな症状が1つでもあれば要注意!!

酒さかな?と思ったら、以下の症状に当てはまるかチェックしてみましょう。
  • 顔の中心部が赤くなる
  • 赤みのあるブツブツや膿を持ったブツブツができる
  • 鼻が赤く腫れ上がっている
  • 顔の皮膚がヒリヒリする、熱感がある

酒さの4つの種類と症状の特徴

酒さは、症状によって大きく4つの種類に分けられます。

1. 紅斑毛細血管拡張型酒さ
顔、特に頬や鼻などに、赤みが出るのが特徴です。この赤みは、恥ずかしい時や緊張した時に出る赤みと同じように、血管が拡張することで起こります。例えば、熱いお風呂に入ったり、辛いものを食べたりした後に、顔が赤くなる経験はありませんか?このような一時的な赤みも、紅斑毛細血管拡張型酒さでは頻繁に起こるようになります。

2. 丘疹膿疱型酒さ
こまかな赤いブツブツ(丘疹)や、こまかな膿を持ったブツブツ(膿疱)ができるのが特徴です。このタイプの酒さは、ニキビや湿疹と間違えられていることがあります。

3. 鼻瘤型酒さ
鼻の皮膚が赤く腫れ上がり、毛穴が目立つようになります。さらに症状が進むと、鼻の皮膚が厚く硬くなってしまうこともあります。鼻が大きく変形してしまうため、外見上のコンプレックスに悩まされる患者さんも少なくありません。

4. 眼型酒さ目がゴロゴロしたり、乾燥したり、光に過敏になるなどの症状が現れます。まぶたや目の充血なども見られることがあります。

酒さの分類の図

酒さの原因|遺伝やニキビダニの影響は?

酒さの明確な原因はまだ解明されていませんが、いくつかの要因が重なって発症すると考えられています。

・遺伝
家族に酒さの人がみられることから、遺伝的な影響も考えられています。遺伝的な要素以外にも、体質や肌質など、生まれつきの要素が影響している可能性もあります。

・皮膚の常在菌
ニキビダニ(デモデックス)というダニは、健康な人の皮膚にも普通に存在しています。しかし、酒さの患者さんでは、このニキビダニが過剰に増殖している場合があり、これが酒さの症状を悪化させている可能性が示唆されています。
ダニ

・血管の異常
顔面の血管が拡張しやすくなっていることが原因の一つと考えられており、気温の変化や紫外線などの外的刺激によって赤みが出やすくなります。例えば、熱いお風呂に入ったり、寒い外気に触れたりした時、血管は拡張したり収縮したりを繰り返しています。酒さの患者さんでは、この血管の反応が過敏になっている可能性があります。

・免疫異常
免疫システムは、私たちの体を細菌やウイルスなどの外敵から守る役割を担っています。しかし、この免疫システムに異常が起こると、本来攻撃する必要のない自分の体の細胞や組織を攻撃してしまうことがあります。これが自己免疫疾患です。酒さも、このような免疫異常が関わっている可能性が考えられており、皮膚に炎症が起こりやすくなっていると考えられています。

・誤った外用薬の使用
ステロイド外用薬を使用している場合は、ステロイド性の酒さをひき起こす場合があります。ステロイド外用薬は必要最小限の使用が望ましいです。

これらの要因に加え、辛いものを食べた時や、アルコールを飲んだ時、寒暖差の激しい環境、紫外線、ストレスなども、酒さの症状を悪化させる可能性があります。

酒さと間違えやすい皮膚疾患

1.ニキビ
思春期にできるニキビは、皮脂の過剰分泌が原因であることが多いですが、酒さは主に大人になってから発症し、赤みが出る範囲が顔の中心に集中する傾向があります。ニキビは、皮脂の分泌が盛んなTゾーンと呼ばれる額や鼻、顎にできやすいのに対し、酒さは頬や鼻全体に広がる傾向があります。
ニキビ

2.脂漏性皮膚炎
皮脂の分泌が多い場所に起こりやすく、黄色っぽいカサカサしたものができたり、赤みが出たりします。脂漏性皮膚炎は、マラセチア菌というカビの一種が関係していると言われており、抗真菌薬が有効です。

酒さ 脂漏性皮膚炎
特徴的な症状
好発部位
原因

3.アトピー性皮膚炎

痒みを伴う湿疹が、顔や体の色々な場所にできます。乳幼児期に発症することが多く、家族歴も関係するとされています。アトピー性皮膚炎は、アレルギー反応が関与しており、バリア機能が低下した肌にアレルゲンが侵入することで炎症が起こります。

 4.接触皮膚炎(いわゆる「かぶれ」)

化粧品、洗顔料、マスク、花粉などが肌に触れることで起きる炎症です。 慢性的に続く酒さと異なり、原因物質を避ければ比較的短期間で治まることが多いのが特徴です。

  • 特徴: 「かゆみ」を伴うことが多く、原因物質が触れた部分にだけ赤みや湿疹が出ます。

  • 酒さとの違い:

    • かゆみ: 酒さは「ほてり」や「ヒリヒリ感」が強いのに対し、接触皮膚炎は「かゆみ」が主症状であることが多いです。

    • 境界: 赤くなっている部分と、正常な皮膚の境目がくっきりしている傾向があります。

  • 治療: 原因物質の特定と除去、および抗炎症薬の外用を行います。

5.酒さ様皮膚炎(しゅさようひふえん)

酒さと最も混同されやすいのが、この「酒さ様皮膚炎」です。 最大の違いは「ステロイド外用薬や、タクロリムス軟膏などの使用歴があるか」という点です。

  • 特徴: 長期間、顔にステロイド薬やタクロリムス軟膏を塗り続けた副作用として発症します。

  • 酒さとの違い:

    • 原因: 酒さは原因不明な点が多いですが、こちらは薬剤が明確な原因です。

    • 症状: 口の周り(口囲)に症状が出やすく、皮膚が薄くなったり、毛細血管が目立ったりします。

  • 治療: 原因となっている薬剤の使用を中止することが基本ですが、急にやめると一時的に症状が悪化(リバウンド)するため、医師の指導のもと慎重に治療を進める必要があります。

酒さ 酒さ様皮膚炎
主な原因
好発部位
治療

6.LMDF(顔面播種状粟粒性狼瘡)

LMDF(Lupus Miliaris Disseminatus Faciei)は、かつては結核疹の一種と考えられていた、肉芽腫の疾患です。
非常に稀で、診断がむずかしく専門的な鑑別が必要です。
最近では酒さや、酒さ様皮膚炎の一種と考えられる先生もいらっしゃいます。

  • 特徴: 瞼(まぶた)や目の下、口の周りなどに、赤茶色のドーム状の小さなブツブツ(丘疹)が多発します。

  • 酒さとの違い:

    • ほてり: 酒さの特徴である「温度変化や精神的緊張による顔のほてり(潮紅)」が、LMDFではほとんど見られません。

    • 痕(あと): 酒さは通常痕を残しませんが、LMDFは治癒後にニキビ跡のような凹み(瘢痕)を残すことがあります。

    • 硝子圧法: ガラス板で患部を押さえると、ブツブツが「アップルゼリーのような色(黄褐色)」に見えるのが特徴的です。

  • 治療: 酒さの治療薬が効きにくく、テトラサイクリン系抗生物質の内服など、個別の治療戦略が必要です。

酒さの治療法

保険適用内の治療法

塗り薬

・ロゼックスゲル
酒さの原因の一つと考えられているニキビダニを抑えたり、炎症を抑える効果があります。ニキビダニは、健康な人の顔にも存在する小さなダニですが、酒さの患者さんでは、このニキビダニが過剰に増殖している場合があり、炎症を悪化させていると考えられています。メトロニダゾールは、このニキビダニの増殖を抑え、炎症を鎮めることで、赤みやブツブツを改善します。
酒さの保険治療で使うロゼックスゲル

飲み薬

・抗生物質(ビブラマイシン、ミノマイシンなど)
炎症を抑える効果があり、赤みやブツブツの改善に用いられます。低用量を継続して服用することが多いです。抗生物質は、細菌感染症の治療薬として広く使用されていますが、酒さに対しては、抗炎症作用によって効果を発揮すると考えられています。

・漢方薬
体質改善を目指し、症状の緩和を促します。西洋医学的な治療で効果が得られにくい場合や、体質改善を目的として、漢方薬が処方されることがあります。

酒さ症例① 治療前
酒さ症例① 治療後

外用薬:ロゼックスゲル
内服薬:ミノマイシン錠
治療期間:2か月間 (膠原病も否定ずみ)

酒さBefore
Before
酒さAfter
After

外用薬:ロゼックスゲル
内服薬:クラリスロマイシン錠
治療期間:3週間

レーザー治療
Vビーム

・Vビーム
赤みに特化したレーザー。血管を破壊することで、血管拡張による赤みに効果を発揮します。 毛細血管拡張症のように赤い血管のすじが、はっきりみえるタイプの赤みを得意とし、赤いすじが見えないもやっとした赤みはにはやや効果が落ちる印象があります。 毛細血管拡張症、単純性血管腫、いちご状血管腫に保険適応があります。

保険適用外の治療法(自由診療)

保険適用外の治療法としては、以下のようなものがあります。
イベルメクチンクリーム

・イベルメクチンクリーム
ニキビダニを抑える効果に加えて、炎症を抑える効果も期待できます。イベルメクチンは、もともと寄生虫の駆除薬として開発された薬ですが、近年、酒さに対する効果も確認されています。

ASA

・アゼライン酸(AZAクリア)
抗炎症作用や、皮脂の分泌を抑える効果があります。

ニキビ・酒さで使うイソトレチノインです

・イソトレチノイン内服

  • 皮脂分泌の抑制・皮脂腺の縮小:過剰な皮脂の分泌を抑えます。

  • 角化異常の正常化:皮膚のターンオーバーを整えます。

シルファームX

・ニードルRF(シルファームX)
熱により血管が収縮し、血流が正常に戻ることで
赤ら顔が改善されることが期待されます。

広い範囲のシミ取りに用いるノーリス

・IPL(ノーリス)
異常増殖した毛細血管の赤色に反応させて、熱を加え、血管を破壊、収縮します。

治療のリスクと副作用

塗り薬: 乾燥、赤み、かゆみ、ひりひり感などが現れることがあります。
飲み薬: 抗生物質の場合、消化器症状や肝機能障害、皮膚の色素沈着などが現れることがあります。
IPL(ノーリス)、ニードルRF: 赤み、腫れ、痛み、かさぶた、色素沈着などが現れることがあります。

酒さのセルフケア、酒さの症状を悪化させないスキンケア

酒さの症状を悪化させないためには、肌への負担をできるだけ減らすことが大切です。
「毎日きちんと洗顔しているのに、なかなか赤みが引かない…」
そう感じている方は、もしかすると、ご自身の肌質に合っていない洗顔料を使っている、もしくはゴシゴシ強くこすり過ぎていることが原因かもしれません。
肌は、私たちが思っている以上にデリケートです。
例えば、赤ちゃんのお肌を想像してみてください。
ツルツルで、触れるのも躊躇ってしまうほど、とても繊細ですよね。
大人の肌も、赤ちゃんの肌と同様に、摩擦や刺激に弱いことを意識することが大切です。
毎日の洗顔、保湿、紫外線対策を見直してみましょう。

・刺激の少ない洗顔: 熱いお湯は刺激になるので、ぬるま湯で洗いましょう。洗顔料は、香料やアルコールなどが含まれていない、低刺激のものを選びましょう。洗顔料をしっかり泡立ててから、泡で顔を包み込むように優しく洗い、ゴシゴシこするのは絶対にやめましょう。

・適度な保湿: 乾燥のしすぎもよくないですが、保湿のしすぎもよくない場合があります。過剰な保湿はさけるようにしましょう。

・ゴシゴシ摩擦は厳禁: タオルでゴシゴシ顔を拭くのもやめましょう。清潔なタオルで、優しく押さえるように水気を拭き取ることが大切です。

酒さの悪化因子について

メイクの注意点

「酒さになってしまい、メイクをするのも気が引ける…」
そう感じている方もいるかもしれません。
しかし、酒さがあっても、メイクを楽しむことは可能です。
ポイントは、肌への負担をできるだけ軽減することです。
肌への負担を軽減するために、以下の点に注意しましょう。

低刺激の化粧品を選びましょう: ファンデーションやチークなど、肌に直接触れるものは、低刺激のものを選びましょう。特に、香料やアルコール、防腐剤などは、肌への刺激が強いため注意が必要です。化粧品を選ぶ際には、成分表示をよく確認することが大切です。また過度に保湿せず、さらっとした化粧品が好ましいです。

厚塗りは避けましょう: 肌への負担を減らすために、厚塗りは避け、ナチュラルメイクを心がけましょう。

クレンジングは優しく: メイクを落とす際には、クレンジングオイルやクリームなど、肌に優しいタイプのクレンジング剤を選び、ゴシゴシこすらず、優しく丁寧に落とすことが重要です。

☆ただし、酒さと化粧かぶれが合併していることも頻繁にあり、可能であれば症状が治まるまでは化粧は必要最低限にした方がよい場合もあります。

紫外線対策

紫外線は、酒さの症状を悪化させる大きな原因の一つです。
「今日は曇りだから大丈夫!」
そう思って、日焼け止めを塗らずに外出していませんか?
実は、曇りの日でも、紫外線は降り注いでいます。
紫外線は、目に見えないため、意識して対策をする必要があります。
外出時には、日焼け止めを塗るだけでなく、帽子や日傘なども活用して、紫外線から肌を守りましょう。

紫外線対策

日焼け止めはこまめに塗り直しましょう: 日焼け止めは、こまめに塗り直すことが大切です。汗や皮脂で落ちてしまうこともあるので、2~3時間おきに塗り直すようにしましょう。

帽子や日傘も活用しましょう: 日焼け止めだけでは防ぎきれない紫外線もあります。帽子や日傘、サングラスなども活用して、紫外線から肌を守りましょう。

紫外線の強い時間帯は外出を控えましょう: 紫外線の強い時間帯である午前10時から午後2時頃は、できるだけ外出を控えましょう。やむを得ず外出する場合は、日陰を探して歩くようにしましょう。

食事療法のポイント

「バランスの取れた食事を心がけましょう」
よく耳にする言葉ですが、具体的に何を食べれば良いのか、迷ってしまう方もいるのではないでしょうか?
食事は、体の中から健康な肌を作るために欠かせない要素です。
酒さの症状を悪化させないために、食事の内容にも気を配ってみましょう。

食事をする女性

刺激物は控えめに: 唐辛子やカレー粉など、香辛料を多く使った辛い食べ物は、血行を促進し、顔が赤くなることがあります。香辛料の刺激によって、一時的に血管が拡張してしまうことが原因の一つと考えられています。

アルコールは要注意!: お酒を飲むと、顔が赤くなる経験はありませんか?アルコールは血管を拡張させるため、酒さの症状を悪化させる可能性があります。

寒暖差を避ける

気温の変化によって症状が悪化しやすいです。暖房やクーラーを使用する冬や、暖かい場所から寒い場所へ移動する際に、室内と外気の気温差が大きくなるため、注意が必要です。
寒暖差

まとめ

酒さは顔の赤みに加え、かゆみやひりひり感などが現れる皮膚の病気です。ニキビダニの増殖、ステロイド外用薬などが原因として多いです。
酒さは診断が非常にむずかしく、治療も難しいですが、塗り薬や飲み薬、レーザー、IPL、マイクロニードルRFなどの治療があります。

参考文献
・Assiri A, Hobani AH, AlKaabi HA, Mojiri ME, Daghriri SA, Suwaid OA, Alameer MI, Akkam MM, Alamir MA, Albarr AA, Alshaikh MR, Sumayli AM, Akkam FM and Hakami HA. Efficacy of Low-Dose Isotretinoin in the Treatment of Rosacea: A Systematic Review and Meta-Analysis. Cureus 16, no. 3 (2024): e57085.
追加情報
[title]: Efficacy of Low-Dose Isotretinoin in the Treatment of Rosacea: A Systematic Review and Meta-Analysis.,
[summary]: ## 【タイトル】 低用量イソトレチノインによる酒さの治療効果:系統的レビューとメタ分析
【要約】
・このメタ分析と系統的レビューの目的は、低用量イソトレチノインが酒さの治療に有効かどうかを評価することでした。
・この研究では、EMBASE、Web of Science、PubMed、Cochrane Library、Google Scholarデータベースで、「低用量イソトレチノイン」、「イソトレチノインと酒さ」、「イソトレチノインによる酒さの治療」、「酒さの治療におけるイソトレチノインの有効性」という検索語句を用いて、臨床診療に関連する治療に関する最新情報を得ました。
・検索は2019年2月から2024年2月までに発表された論文を対象に行われました。
・この研究の結果、低用量イソトレチノイン治療群と比較群(ミノサイクリン、パルスダイレーザー、月見草油、Lactobacillus plantarum、ドキシサイクリン、併用投与またはプラセボ)の間で、有害事象の発生頻度に有意な差がありました(0.80、95% CI 0.73~0.88、p = 0.0001)。
・サブグループ分析の結果、低用量イソトレチノイン治療に有利な治療法に差が見られました。
・この研究では、酒さは、推奨される用量を週に1回使用することで、病気の重症度に関わらず、低用量イソトレチノインで効果的に治療できることが示されました。
・さらに、この介入は、患者に対する副作用が少ないことも示されました。
したがって、この研究では、いくつかの併用治療が効果的であることが示されたことから、軽度から重度の酒さに対するイソトレチノインの最適な併用治療法を完全に調査するために、ランダム化比較試験を行うことを推奨しています。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38681262,
[quote_source]: Assiri A, Hobani AH, AlKaabi HA, Mojiri ME, Daghriri SA, Suwaid OA, Alameer MI, Akkam MM, Alamir MA, Albarr AA, Alshaikh MR, Sumayli AM, Akkam FM and Hakami HA. “Efficacy of Low-Dose Isotretinoin in the Treatment of Rosacea: A Systematic Review and Meta-Analysis.” Cureus 16, no. 3 (2024): e57085.

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岩倉きぼうクリニック院長
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