目まわりのかゆみ
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目の周りのかゆみ:その原因と当院での治療法について
「目の周りがかゆい」「まぶたが腫れている」などの症状にお悩みではありませんか?
目の周りの皮膚はうすく、非常にデリケートな部位です。かゆみや炎症が起きるとなかなか治りません。
単なる乾燥から、アレルギーや皮膚炎まで、その原因は多岐にわたります。
当院にも目の周りが治らないという方が、よく来院されます。
かゆみの主な原因と、当院での治療法について詳しく解説します。
目の周りのかゆみの原因
目の周りのかゆみは、様々な要因によって引き起こされます。
目の周りの皮膚は非常にうすく、目のそばであるために使える薬剤が限られます。
自己判断で市販薬を使用し、悪化すると大変治療に難渋する部位です。
目の周りのかゆみは、ひどくなる前に、皮膚科医に相談しましょう。
1. アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎の症状の一つとして、目の周りの皮膚が乾燥し、かゆみや赤みが慢性的に現れることがあります。
アトピー性皮膚炎の治療にはステロイドの外用薬や、ステロイドではない外用薬、免疫を抑える飲み薬などがあります。
目のそばであることに、注意しながら慎重に治療を行っていきます。
目のそばのアトピー性皮膚炎は重症化すると、網膜剥離や、白内障などがおき、失明することもあり、注意が必要です。
2. 花粉に伴う皮膚炎
花粉が目や目の周りの皮膚に付着することで、かゆみや腫れを引き起こします。花粉症のコントロールも重要ですし、こすったことにより生じた掻把性の湿疹も併発している場合、湿疹の治療も並行して行う必要があります。こちらも目のそばであるので、慎重に治療する必要があります。
3. 接触皮膚炎
目薬や、化粧品、洗顔料、アイシャドウ、日焼け止めなどが原因で、かぶれやかゆみが生じている場合もあります。一回の診察でこれらを見極めることは難しいこともありますが、何度か診察し通常の治療で反応しない場合は接触皮膚炎を考える必要があります。
4. 皮膚筋炎
膠原病の1種です。まぶたが赤紫色に腫れる(ヘリオトロープ疹)という症状があり、鑑別が必要です。
診断が非常にむずかしい病気です。
手指の関節や肘,膝にあらわれるゴットロン徴候や、光線過敏を反映した首~前胸部のあかみであるVネックサイン,ケブネル兆候を反映し、上背部に出現する直線状の赤みはショールサインとよばれています。
目の周りの治療法
当院では、皮膚科専門医の診察に基づき、患者様一人ひとりに合わせた最適な治療プランを提案します。
外用薬(塗り薬) 原因と症状の程度に応じて、最適な塗り薬を処方します。
ステロイド外用薬:炎症が強い場合に使用し、炎症を迅速に抑えます。医師の指示に従って正しく使用することが重要です。
非ステロイド性抗炎症薬:ステロイドに抵抗がある方や、緑内障があって、ステロイドの塗り薬が使えない方、炎症が軽度の場合に使用します。
内服薬 かゆみが強い場合や、アレルギーが原因の場合は、抗ヒスタミン薬の内服薬を併用することがあります。
アトピー性皮膚炎が重症な場合には、免疫を抑えるのみ薬を使用することもあります。
目周りのかゆみのよくある質問(FAQ)
市販の目薬やかゆみ止めを使っても大丈夫ですか?
目の周りのかゆみは、原因が多岐にわたるため、自己判断で市販薬を使用すると、かえって症状が悪化する可能性があります。特に、まぶたに目の周り以外の体の部位に使うかゆみ止めを使用するのは危険です。早めに皮膚科を受診し、適切な診断を受けることをお勧めします。
日常生活で気をつけることはありますか?
こすらない:かゆくても、目の周りを強くこすらないようにしてください。摩擦は皮膚のバリア機能をさらに低下させます。
はやめの受診を:目の周りは使える治療薬が限られます。ひどくなる前に皮膚科に相談するようにしましょう。
