掌蹠膿疱症
「手のひらや足の裏にできる、このプツプツは何?」と悩んでいませんか?
掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)は、手のひらや足の裏に膿をもった小さな水疱や膿疱が繰り返し現れる皮膚の病気です。見た目の症状だけでなく、関節の痛みや爪の変形を伴うこともあり、日常生活に大きな影響を及ぼします。岩倉市はもちろん、北名古屋市、小牧市、一宮市、江南市にお住まいで、この手足の難治性の皮膚炎にお悩みの方は、当院にご相談ください。
掌蹠膿疱症とは?
掌蹠膿疱症の主な原因
喫煙: 喫煙は掌蹠膿疱症の発症や悪化に大きく関係します。禁煙を行うことで、免疫機能が正常化し症状の改善・緩和が期待できます。
口腔内の慢性炎症:歯の根元の炎症である根尖病巣(こんせんびょうそう)や歯周炎の治療が大切です。以前は歯科金属が原因とされていましたが、最近では関連が低いと考えられています。
扁桃腺炎・副鼻腔炎: のどの奥の扁桃腺炎や副鼻腔炎などの慢性的な炎症も、掌蹠膿疱症の原因です。
原因不明:なかには明確な原因が特定できない場合もあります 。
掌蹠膿疱症の治療法
1.塗り薬(外用薬)

2.光線治療


最新の光線治療「エキシマライト」
光線治療は、炎症を抑え、皮膚の免疫機能を正常化させる効果が期待できる治療法です。当院が導入しているエキシマライトは、掌蹠膿疱症に特に有効とされる308nmの波長を使用するため、従来の治療法よりも高い効果と短い治療期間が期待できます。患者様の負担を軽減するため、この最新機器を2台ご用意しています。
・効果発現が早い
従来の光線治療器であるナローバンドUVB療法(311nm)と比較し、ピーク波長が3nm短波長側へシフトした308nmを使用することで、より高い治療効果が期待できます。
・エキシマフィルターを搭載
297nm以下の不要な波長(紅斑を生じやすい短波長)をカットできるエキシマフィルターを搭載しているので、より安全に治療を行うことができます。

3.内服薬オテズラ®(アプレミラスト)

費用:3割負担の場合、1日2錠服用で4週間で約16,632円なります。
4.生物学的製剤(トレムフィア®)

掌蹠膿疱症の生活上の注意点
・感染症の予防を心がけましょう
掌蹠膿疱症は扁桃炎、歯周炎、副鼻腔炎などの感染症がきっかけで悪化することがあります。うがい・手洗いを習慣化し、感染症を予防しましょう。
・歯や口腔内を清潔に保ちましょう
歯の根元の炎症である根尖病巣や歯周炎がの治療が原因となることがあるので、歯や口腔内は清潔に保つようにしましょう。
・たばこはやめましょう
喫煙は明らかな悪化因子です。これを機会に禁煙にとりくみましょう。
・皮膚をむしらないようにしましょう
むくれてきた皮膚をむしりたくなりますが、むしらないようにしましょう。
よくある質問
Q. 掌蹠膿疱症は治りますか?
掌蹠膿疱症は、原因を特定し適切な治療を継続することで、症状の改善や長期的な寛解(症状が落ち着いた状態)を目指すことができます。以前は治療が難しいとされていましたが、新しい治療薬の登場により、多くの患者さんで症状の改善が期待できるようになりました。
Q. 掌蹠膿疱症と水虫は違いますか?
はい、全く別の病気です。水虫は白癬菌というカビが原因の感染症ですが、掌蹠膿疱症は自己免疫の異常が原因と考えられている非感染性の病気です。症状が似ているため自己判断はせず、正確な診断のためにも皮膚科専門医への受診をおすすめします。
