岩倉きぼうクリニック

顔にできるイボを即効で解消する!最新治療法ガイド

鏡を見るたびに気になる、顔にできたポツッとしたイボ。「年齢のせいだから」と諦めたり、自分で取ってしまおうと考えたりしていませんか?しかし、その自己判断が、取り返しのつかない傷跡や、重大な病気の見逃しにつながるかもしれません。

顔にできるイボには、ウイルスが原因でうつるものから、加齢や紫外線によるものまで様々です。ある研究では顔のできものの約80~85%は良性と報告されていますが、ごく稀に悪性の皮膚がんが隠れている可能性もゼロではありません。

この記事では、危険なイボの見分け方から、傷跡を残さずキレイに解消する最新の治療法まで、皮膚科専門医が徹底解説します。自己判断で後悔する前に、まずは正しい知識を身につけ、あなたに最適な解決策を見つけてください。

顔にできるイボの主な種類4つと危険なサイン

ふと鏡を見たときに、顔にできたポツッとしたイボに気づき、不安に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。一口に「イボ」といっても、その原因や種類はさまざまです。

ウイルスが原因でうつるものから、加齢や紫外線によってできるものまであります。顔にできる「できもの」の多くは良性ですが、ごくまれに注意が必要な皮膚がんなどが隠れていることもあります。そのため、正しく見分けることが非常に重要です。

ここでは、顔にできやすい代表的なイボの種類と、見逃してはいけない危険なサインについて、皮膚科専門医の視点から詳しく解説します。

顔にできるイボの主な種類4つと危険なサイン
顔にできるイボの主な種類4つと危険なサイン

ウイルス感染でうつるイボ(尋常性疣贅・扁平疣贅)

ウイルス性のイボは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスが原因です。このウイルスが皮膚の小さな傷から入り込むことで感染し、イボを形成します。そのため、他の部位や他人にうつる可能性があります。

顔にできやすい代表的なウイルス性イボは、主に以下の2種類です。

尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)

  • 特徴
     表面がザラザラとしていて硬く、ドーム状に盛り上がります。
     よく見ると、黒い点々が見えることがありますが、これは詰まった毛細血管が透けて見えている状態です。
  • できやすい場所
     顔では、ひげ剃りなどで細かい傷がつきやすい口周りやあご、額などにできることがあります。
  • 注意点
     自分のイボを触った手で他の場所を触ると、ウイルスが広がりイボが増える「自家接種」という現象が起こるため注意が必要です。

扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)

  • 特徴
     肌色から薄い茶色をした、平らに少しだけ盛り上がったイボです。
     表面はザラザラしておらず、比較的滑らかなのが特徴で、額や頬などに多発する傾向があります。
  • できやすい方
     特に若い女性によく見られます。

ストレスや疲労などで免疫力が低下していると、ウイルスに感染しやすくなったり、イボの数が増えたりすることがあります。

加齢や紫外線が原因のイボ(脂漏性角化症・アクロコルドン)

ウイルス性とは異なり、加齢や長年の紫外線ダメージの蓄積が原因でできるイボもあります。これらは良性の皮膚腫瘍であり、他人にうつる心配はありません。

脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)

  • 特徴
     いわゆる「老人性イボ」の代表格です。
     最初は平らなシミのように現れ、年齢とともに徐々に盛り上がってきます。
     表面はザラザラしており、色は薄茶色から黒褐色までさまざまです。80歳以上の方では、ほぼすべての方に見られる非常に一般的な変化です。
  • できやすい場所
     顔やこめかみ、首、手の甲など、紫外線が当たりやすい場所にできやすいのが特徴です。

アクロコルドン(スキンタッグ)

  • 特徴
     首やわきの下、まぶたなど、皮膚が薄くこすれやすい場所にできる、1~3mm程度の小さく柔らかいできものです。
     肌色から褐色の、皮膚から飛び出したような形状をしています。
  • 原因
     原因ははっきりしていませんが、加齢、摩擦、体質などが関係していると考えられています。
種類 主な原因 他人への感染 表面の状態
ウイルス性イボ HPVウイルス あり ザラザラ(尋常性疣贅)
なめらか(扁平疣贅)
加齢・紫外線によるイボ 加齢、紫外線、摩擦など なし ザラザラ(脂漏性角化症)
やわらかい(アクロコルドン)

放置は危険?皮膚がん(悪性腫瘍)との鑑別ポイント

顔のできものを見つけたとき、最も心配なのは「がんではないか」ということでしょう。ある研究では、精密検査が必要と判断されたまぶたのできもののうち、約80~85%は良性であったと報告されています。

しかし、ごくまれに皮膚がんの初期症状である可能性もあるため、良性と悪性を正確に見分けることは極めて重要です。私たち専門医は、形や色だけでなく、いつからあるか、大きさに変化はあるか、痛みやかゆみはあるかなどを詳しくお聞きし、ダーモスコピーという特殊な拡大鏡で注意深く観察して診断します。

ご自身でチェックする際のポイントを知っておくことも大切です。

【悪性腫瘍を疑うチェックリスト】

  • 形: 左右非対称な形をしている
  • 境界: 縁がギザギザしていて、周囲の皮膚との境目がはっきりしない
  • 色: 色の濃淡が混じり、均一でない(まだら模様)
  • 大きさ: 直径が6mm以上ある、または急に大きくなってきた
  • 変化: 形や色、盛り上がり具合が変化してきた
  • その他: 出血しやすい、かさぶたができては剥がれることを繰り返す

これらのサインが一つでも当てはまる場合は、自己判断で放置せず、必ず皮膚科を受診してください。診察の結果、診断を確定するために皮膚の一部を採取して調べる「皮膚生検」という検査が必要になることもあります。

市販薬(ヨクイニンなど)の効果と自己処理のリスク

顔のイボを自分で治そうと考える方もいるかもしれませんが、自己判断による対処は大きなリスクを伴います。

市販薬には、ハトムギの種子から作られた生薬「ヨクイニン」を主成分とする内服薬があります。ヨクイニンは、肌のターンオーバーを整え、免疫に働きかけることで、ウイルス性イボに穏やかな効果が期待できますが、効果を実感するには時間がかかります。

一方、液体窒素のように凍らせるタイプや、サリチル酸で皮膚を溶かすタイプの市販薬は、主に手足の硬いイボを対象としています。皮膚が薄くデリケートな顔への使用は、炎症やかぶれ、傷跡の原因になるため推奨されません。

【絶対にやってはいけない自己処理】

  • ハサミや爪切りで切る
  • 針でつつく、無理に剥がす
  • お灸や線香で焼く

これらの行為は、以下のような深刻なトラブルを引き起こす可能性があります。

  • 細菌感染
     傷口から細菌が入り、赤く腫れたり膿んだりすることがあります。
  • 傷跡が残る
     皮膚の深い層まで傷つけると、ケロイドや色素沈着として跡が残ります。
  • ウイルスの拡散
     ウイルス性イボの場合、ウイルスを周囲に広げ、イボを増やしてしまいます。
  • 悪性腫瘍の見逃し
     万が一、できものが悪性だった場合、発見が遅れてしまう最も危険なリスクです。

顔のイボは、その種類を正確に診断し、適切な治療を選択することが、きれいに治すための最も重要なステップです。気になるイボがあれば、まずは当院のような皮膚科専門医にご相談ください。岩倉市だけでなく、北名古屋市、小牧市、一宮市、江南市からもアクセスしやすい立地にございますので、お気軽にご来院ください。

顔のイボをきれいに取るための代表的な治療法5選

顔にできたイボは、見た目が気になるだけでなく、「悪いものではないか」というご不安にもつながるかと思います。しかし、専門医による適切な治療を受ければ、きれいに取り除くことが可能です。

顔のイボ治療には、保険が適用されるものから、傷跡が残りにくい美容的な治療まで、さまざまな選択肢があります。ここで最も重要なのは、治療の前に皮膚科専門医がイボの種類を正確に診断することです。

良性のイボと、ごくまれに存在する悪性の可能性がある皮膚腫瘍とをきちんと見分けることが、適切な治療方針を決めるための最初の、そして最も重要な一歩となります。

治療法は、液体窒素による凍結療法、レーザー治療、電気メスによる切除、外科的な手術など多岐にわたります。ここでは、顔のイボ治療で主に行われる代表的な治療法について、それぞれの特徴を詳しく解説していきます。

顔のイボをきれいに取るための代表的な治療法5選
顔のイボをきれいに取るための代表的な治療法5選

保険適用で受けられる液体窒素凍結療法

液体窒素凍結療法は、主にウイルス性のイボ(尋常性疣贅など)に対して行われる、健康保険が適用される標準的な治療法です。

-196℃という超低温の液体窒素を綿棒などに染み込ませ、イボに直接当てることで組織を凍結させます。凍結によってダメージを受けたウイルスを含む細胞は、時間とともに壊死(えし)し、1〜2週間ほどでかさぶたとなって自然に剥がれ落ちます。

【メリット】

  • 費用の負担が少ない
     ウイルス性イボの場合、健康保険が適用されるため自己負担額を抑えられます。
  • 多くの皮膚科で受けられる
     特別な大掛かりな設備が不要なため、広く普及している治療法です。

【デメリット】

  • 治療中の痛みが強い
     凍結させる際に、チクチクとした鋭い痛みを感じることがあります。
  • 複数回の通院が必要
     多くの場合、1回の治療では完治せず、1〜2週間に1回のペースで何度か通院が必要です。
  • 色素沈着のリスク
     治療後に水ぶくれや血豆ができたり、炎症後の色素沈着(シミのような跡)が残ったりする可能性があります。

顔の皮膚は他の部位に比べて薄くデリケートなため、特に色素沈着のリスクを考慮する必要があります。そのため、顔のイボに対しては、他の治療法を優先的に検討する場合も少なくありません。

傷跡が残りにくい炭酸ガス(CO2)レーザー治療

炭酸ガス(CO2)レーザー治療は、主に加齢によるイボ(脂漏性角化症)や、首周りなどにできる軟性線維腫(アクロコルドン)など、良性の盛り上がったできものに適した治療法です。

このレーザーは、水分に吸収されやすいという特徴を持っています。皮膚組織の大部分は水分で構成されているため、レーザーを照射すると、イボの組織だけを瞬間的に蒸散(じょうさん=気化させて飛ばす)させて除去できます。

【メリット】

  • 周囲の皮膚へのダメージが少ない
     イボの組織だけをピンポイントで狙えるため、正常な皮膚への熱影響を最小限に抑えられます。
  • 出血がほとんどない
     レーザーの熱作用により、血管を瞬時に焼き固めながら切除するため、出血はほぼありません。
  • 傷跡が残りにくい
     メスを使わないため傷の治りが比較的早く、きれいに仕上がりやすいのが大きな特徴です。
  • 治療が1回で完了することが多い
     ほとんどの場合、1回の治療でイボを取り除くことが可能です。

【デメリット】

  • 自費診療となる
     美容目的の治療と見なされるため、健康保険は適用されません。
  • 局所麻酔が必要
     治療中の痛みをなくすため、事前に治療部位へ麻酔の注射を行います。
  • 治療後の保護が必要
     治療後は、患部を保護するためのテープを1週間〜10日程度貼っていただきます。

当院では、より精密な照射が可能なスキャナー付き炭酸ガスレーザーを導入しています。これにより、イボを均一な深さで正確に削ることができ、施術者の技術による差が出にくく、より滑らかな仕上がりが期待できます。

電気メスによる切除(電気焼灼法)

電気メスによる切除は、電気焼灼(でんきしょうしゃく)法とも呼ばれ、高周波の電気エネルギーを利用してイボを焼き切る治療法です。

電気メスの熱によって組織を切除すると同時に、血管を焼き固めて止血できるため、レーザーと同様に出血が少ないのが特徴です。比較的小さなイボから、少し大きめのものまで幅広く対応できます。

【メリット】

  • 確実性が高い
     イボの組織を物理的に除去するため、再発のリスクが比較的低い治療法です。
  • 施術時間が短い
     小さなものであれば、数分程度で治療が完了します。

【デメリット】

  • 自費診療となる場合が多い
     健康保険が適用されないことがほとんどです。
  • 局所麻酔が必要
     レーザー治療と同様に、麻酔の注射が必要です。
  • 仕上がりが技術に左右される
     イボの深さや大きさの見極めなど、施術者の経験や技術によって仕上がりに差が出ることがあります。

この方法は、レーザーが普及する前から行われている歴史のある確実な治療法の一つです。

治療法ごとの費用・痛み・ダウンタイムの比較

どの治療法を選ぶか検討する上で、費用や痛み、治療後の経過は重要な判断材料になります。ここでは、ご紹介した3つの代表的な治療法を比較しました。

項目 液体窒素凍結療法 炭酸ガス(CO2)レーザー 電気メスによる切除
主な対象 ウイルス性イボ 加齢によるイボ、良性のできもの さまざまな種類のイボ
保険適用 ○(ウイルス性の場合) ×(自費診療) ×(自費診療)
費用目安 3割負担で数千円/回 5,000円~/個(大きさによる) 5,000円~/個(大きさによる)
痛み 治療中に強い痛み 局所麻酔で施術中はほぼ無痛 局所麻酔で施術中はほぼ無痛
ダウンタイム 水ぶくれ、かさぶた
色素沈着のリスク
約1~2週間のテープ保護
その後数ヶ月の赤み
約1~2週間のテープ保護
その後数ヶ月の赤み
治療期間 数週間~数ヶ月(複数回) 1回で完了することが多い 1回で完了することが多い
仕上がり 色素沈着が残る可能性あり 傷跡が目立ちにくい 傷跡が目立ちにくい

※費用はあくまで一般的な目安です。イボの数や大きさ、クリニックの方針によって異なりますので、詳しくは診察時にご確認ください。

自分のイボに最適な治療法の選び方

「どの治療法が自分に合っているのだろう?」と迷われるのは当然のことです。最適な治療法は、イボの種類、大きさ、場所、そして患者様ご自身が何を優先するかによって決まります。

【治療法を選ぶ際のチェックポイント】

  1. イボの種類は何か?(最も重要)
     まずは皮膚科専門医による正確な診断が不可欠です。ウイルス性か加齢によるものかで、保険適用の可否や治療の選択肢が大きく変わります。
  2. 何を最も重視するか?
     「費用を抑えたい」「通院回数を少なくしたい」「傷跡をできるだけきれいに治したい」など、ご自身の希望を遠慮なく医師にお伝えください。
  3. ダウンタイムは許容できるか?
     治療後にテープを貼る期間や赤みが続く期間などを考慮し、ご自身の仕事や生活スタイルに合った方法を選びましょう。

顔のできものは、そのほとんどが良性です。ある研究では、精密検査が必要と判断されたできもののうち、約80~85%は良性であったと報告されています。しかし、万が一の可能性を見逃さないためにも、自己判断は禁物です。

市販薬で対処したり、自分で取ろうとしたりせず、まずは専門医にご相談ください。当院では、ダーモスコピーという特殊な拡大鏡を用いた丁寧な診察で、患者様一人ひとりのイボの状態を的確に診断します。その上で、ご希望を詳しく伺いながら最適な治療計画をご提案いたします。

岩倉市はもちろん、北名古屋市、小牧市、一宮市、江南市からもアクセスしやすい場所にございますので、顔のイボでお悩みの方はお気軽にご来院ください。

治療後の経過と再発させないための3つのポイント

顔のイボを治療した後、「本当にきれいに治るだろうか」「また同じ場所にできてしまわないか」といったご不安を感じる方は少なくありません。

治療の効果を最大限に引き出し、美しい肌を保つためには、治療後の過ごし方が非常に重要になります。治療はイボを取り除いて終わり、ではありません。その後の丁寧なケアこそが、きれいでなめらかな肌への最後のステップです。

ここでは、治療後の一般的な経過と、イボを再発させないためにご自身でできる3つの大切なポイントについて、皮膚科専門医の視点から詳しく解説します。正しいケアで、治療後のダウンタイムを乗り越え、健やかな肌を目指しましょう。

治療後の経過と再発させないための3つのポイント
治療後の経過と再発させないための3つのポイント

治療後の赤み・かさぶた期間と正しいアフターケア

炭酸ガスレーザーや電気メスでイボを除去した場合、治療直後は皮膚の表面を薄く削った、すり傷のような状態になります。この期間のアフターケアが、傷跡をきれいに治すための鍵となります。

治療後の皮膚は、以下のステップで回復していきます。

  1. 保護期間(治療後~約10日間)
     治療部位は非常にデリケートなため、クリニックから処方された軟膏を塗り、その上から保護テープを貼っていただきます。外部の刺激や紫外線から患部を守り、適度な潤いを保つことで、皮膚の再生をスムーズに促します。
  2. かさぶたの形成・脱落(治療後数日~約2週間)
     治療部位に薄いかさぶたができることがあります。これは傷が治る過程での自然な反応です。1〜2週間ほどで自然に剥がれ落ちます。
  3. 赤みの期間(かさぶた脱落後~数ヶ月)
     かさぶたが取れた後の皮膚は、新しく再生されたピンク色の状態です。この赤みは通常、数週間から3ヶ月ほどで徐々に薄くなり、最終的には周囲の肌色になじんでいきます。

この回復期間をトラブルなく過ごすために、以下の3つのポイントを必ず守るようにしてください。

  • 保護テープと軟膏を正しく使う
     医師の指示がある期間(通常10日~2週間程度)は、テープを貼り続けてください。乾燥を防ぎ、皮膚の再生を助ける「湿潤療法」という考え方に基づいた、傷をきれいに治すための重要なケアです。
  • かさぶたを絶対に無理に剥がさない
     かさぶたは、下で新しい皮膚が作られている大切なサインです。気になっても無理に剥がすと、皮膚の再生が妨げられ、色素沈着や凹凸のある跡が残る原因になります。自然に剥がれ落ちるのを待ちましょう。
  • 保湿を徹底する
     かさぶたが取れた後の肌は、バリア機能が未熟で非常に乾燥しやすい状態です。低刺激性の化粧水や乳液で十分に保湿し、肌の回復をサポートしてください。

イボの再発を防ぐ紫外線対策とスキンケア習慣

イボの再発を防ぐためには、イボができた原因に応じた対策が不可欠です。特に、加齢や長年の紫外線曝露が原因となる脂漏性角化症(老人性イボ)の予防には、紫外線対策が最も重要です。

また、治療後のデリケートな肌は、紫外線を浴びるとシミ(炎症後色素沈着)になりやすいため、その予防という点でも紫外線対策は欠かせません。

【紫外線対策チェックリスト】 新たなイボの発生と、治療後の色素沈着を防ぐために、以下の習慣を徹底しましょう。

  • 季節や天候にかかわらず、毎日日焼け止めを使用する(SPF30、PA++以上を推奨)
  • 屋外では2〜3時間おきに日焼け止めをこまめに塗り直す
  • 帽子、日傘、サングラスなどを活用し、物理的にも紫外線を遮断する
  • 紫外線の強い時間帯(午前10時〜午後2時)の長時間の外出はできるだけ避ける

【スキンケア・生活習慣のポイント】

  • 保湿ケアでバリア機能を高める
     肌が乾燥するとバリア機能が低下し、ウイルスが侵入しやすくなったり、外部からの刺激に弱くなったりします。洗顔後はすぐに保湿をしましょう。
  • 摩擦を避ける
     洗顔の際はよく泡立てて、肌をこすらず優しく洗いましょう。タオルで水分を拭き取るときも、押さえるように優しく触れるのがポイントです。
  • 免疫力を高く保つ
     ウイルス性のイボは、体の抵抗力が落ちているときに増えやすくなります。バランスの取れた食事、質の良い睡眠、ストレスをためない生活を送り、体の内側からもイボのできにくい状態を保ちましょう。

いつから可能?メイク・洗顔・入浴のタイミング

治療後の日常生活について、いつから何ができるのかは多くの方が気にされる点です。治療法や個人の回復力によって多少異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。ただし、自己判断せず、必ず担当医の指示に従ってください。

項目 タイミングの目安 注意点
洗顔 治療当日から可能 ・患部はこすらず、洗顔料の泡で優しくなでるように洗ってください。
・ぬるま湯で丁寧にすすぎ、清潔なタオルで軽く押さえるように水分を拭き取ります。
・洗顔後は処方された軟膏を塗り、新しい保護テープを貼ります。
入浴 当日からシャワーは可能
湯船に浸かるのは翌日から
・血行が良くなりすぎると赤みや痛みが増すことがあるため、治療当日の長時間の入浴やサウナは避けてください。
メイク 患部以外:治療の翌日から可能
患部:皮膚が再生してから
・保護テープの上からファンデーションなどを塗るのは避けてください。
・患部に直接メイクができるのは、通常10日~2週間後、かさぶたが取れて皮膚が安定してからです。必ず医師の許可を得てからにしましょう。
スキンケア 患部以外:治療当日から可能 ・患部には、処方された軟膏を優先して使用してください。
・化粧水などがしみる場合は、使用を中止し医師に相談しましょう。

顔にできるイボの多くは良性ですが、適切な診断のもとで治療を行い、その後のアフターケアを正しく行うことが、きれいで健やかな肌への近道です。

当院では、皮膚科専門医が丁寧に診察し、お一人おひとりのイボの状態に合わせた治療法と、治療後のケアまで責任を持ってご提案します。岩倉市だけでなく、北名古屋市、小牧市、一宮市、江南市からもアクセス良好ですので、顔のイボでお悩みの方はお気軽にご相談ください。

まとめ

今回は、顔にできるイボの種類や見分け方、最新の治療法からアフターケアまで詳しくご紹介しました。

顔にできたイボは見た目が気になるだけでなく、「悪いものではないか」と不安になりますよね。 大切なのは、自己判断で市販薬を使ったり、自分で取ろうとしたりしないことです。 イボには様々な種類があり、ごくまれに悪性の可能性も隠れているため、まずは専門医による正確な診断が何よりも重要です。

適切な治療を受ければ、傷跡を最小限に抑え、きれいに取り除くことが可能です。 一人で悩まず、まずは気軽に皮膚科へ相談し、専門医と一緒に最適な治療法を見つけましょう。

参考文献

  • Benign Eyelid Lesions

追加情報

タイトル: Benign Eyelid Lesions 著者: Thomas J. Stokkermans, Mark Prendes

概要:

  • 良性眼瞼病変は、眼科医、プライマリケア医、皮膚科医による日常的な診察で一般的に発見される。
  • 最も一般的な良性炎症性病変には霰粒腫と化膿性肉芽腫が、感染性病変には尋常性疣贅、伝染性軟属腫、麦粒腫が挙げられる。また、良性腫瘍性病変には扁平上皮乳頭腫、表皮嚢胞、脂漏性角化症、黄色腫などがある。
  • これらの良性病変は、光線性角化症や角化棘細胞腫といった前悪性病変、および基底細胞癌、扁平上皮癌、脂腺癌、悪性黒色腫などの悪性病変と鑑別することが極めて重要である。
  • 鑑別診断は、誘発因子、期間、病変の成長速度、圧痛、分泌物、出血などの症状に関する注意深い病歴聴取と、綿密な臨床観察によって行われる。これにより、経過観察とするか、生検および病理組織学的分析のために紹介するかを決定する。
  • 必要に応じて、切除、掻爬、電気焼灼、凍結手術、様々な種類のレーザー治療が用いられる。
  • いくつかの研究によると、生検を必要とした眼瞼病変の約80〜85%が良性であった。

要点:

  • 良性眼瞼病変は一般的であり、炎症性、感染性、腫瘍性など多岐にわたる種類が存在する。
  • 良性病変と前悪性病変および悪性病変との正確な鑑別診断は、適切な治療方針を決定するために不可欠である。
  • 鑑別診断には、詳細な病歴聴取と慎重な臨床観察が重要であり、必要に応じて生検による病理組織学的分析が行われる。
  • 生検が実施される眼瞼病変の大部分(約80-85%)は最終的に良性と診断される。
  • 治療法は病変の種類や臨床的判断に基づき、外科的切除、物理的破壊、レーザー治療など多岐にわたる。

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